Everything's Ruined

また息切れしたブログ
パーフェクト・センス
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    ムーヴィープラスでやってたので観ました。公開当時も気になってたんだけどあんまいい評判聞かなかったのでスルーしてしまった。

    「感染すると次第に五感が奪われていく奇病が蔓延する世界で、運命的な出会いを果たした男女の愛情を描くパニックドラマ。感染すると嗅覚を失う原因不明の病がイギリスから欧州各国へと広がり、感染症を研究する専門家のスーザンも何も分からず困惑する。そんなある日、スーザンは、感染症の影響で客足の途絶えたレストランでシェフのマイケルと出会うが、2人もまた病に感染し嗅覚を失ってしまう。そして人々は嗅覚に続き味覚、聴覚と次第に五感を失っていき、世界は荒廃していく。」

    いやこれパニックムーヴィーかと思ったら全然違った。もちろんそういう感染症云々の恐怖であるとかパニックが描かれていないわけじゃないんだけど、まあ単純に言えばラブストーリーで状況としては「人類滅亡」みたいな大きなものなのに、世界がどうなったのか、ということにはあまり重きを置かれていない。もともと世界系とは似て非なる「結局は個人の話に落とし込まれるスケールのでかい話」ってのが好きなので俺はこういうのがいいんだが、そこを「だからこそダメ」にしてしまう人の気持ちもわからないでもない。

    それぞれ感覚を失う直前に感情爆発が起こってそれは嗅覚のときには「悲しみ」、味覚のときは「恐怖(と異常な食欲の発露)」、聴覚のときは「怒り」、そして最後の視覚のときは「幸福感」なんだがその爆発の描写がそれぞれ本当に怖いし、そこにラブストーリーの綺麗事で終わらせない逼迫感をもたらしてて良かったな。自分のときは何に対して悲しみ、何に対して恐怖し、何に対して怒り、誰と抱き合いたくなるだろう、ということを凄く痛切に考えさせられてしまった。映像もキレイだし、音楽の使い方もすごく良かった。聴覚を失ったあとの無音の世界とかすごく独特の雰囲気になってたな。

    まあこんな状況で普通の経済活動が行われたりレストランにみんながメシ食いに来るとかありえないしそんな簡単に人(というより社会)がこんな異常な状況に適応して普通に生活を続けるとかリアリティの無さもすごいんですが、なんかこうそういうツッコミを乗り越えてもなお響くものがあったように思う。

    ラストはハッピーエンドなのかバッドエンドなのかわからないというか、それこそそのどちらでもあるわけですが、悲しげなトーンと悲惨な展開の下で通奏されているのがエヴァ・グリーンのオッパイの素晴らしさ、いやLife Goes Onというメッセージ。同じぐらいの頻度で出てくるFat and Flour(小麦と油)は「大切にしているものなぞいつでもその程度のものでしかなくなる」ていうメッセージだと思うんだけど、それでも何度も繰り返されるLife Goes Onという言葉によって人間てのはなんだかんだでその場のベストを尽くすしベストな楽しみを見出そうとするよね、という人間賛歌になってると思う。陳腐っちゃ陳腐なんだけどさ。マイケルがレストランのオーナーに「とりあえず、外出てタバコ吸いましょう」って誘うシーンとか良かった。

    「で、触覚は?」という余韻を残しつつ、凄く好きな映画になりました。

    そういえば「ジャックと天空の巨人」に続いてユアン・マクレガーとユエン・ブレムナーのトレインスポットコンビの映画でした。
    | 映画 | 14:05 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    ジャックと天空の巨人
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      この映画の前に「ザ・マスター」を観てるんだけどすげー良かった。でも自分の中での落としどころとか見つからないので感想とかヒネり出せなくて放置してあります。もう1回観たいなあ。

      で、こちらはそういうめんどくささは皆無なのではないかというジャックと豆の木。そもそも予告が凄まじく期待できなそうだし、吹き替えがウェンツってのを前面に出してる時点でスルー決定だったんですけどどうも評判がすこぶるよろしい。子どもが見たらトラウマになるとか進撃の巨人ぽいとかそういうの。で、気になってたので観に行ってきました。

      ってかそもそもPG13なのな。

      映画を観初めてしばらくしてから主役のジャック役がアバウト・ア・ボーイのあの不思議な雰囲気の男の子だと気づいた。これは!なんと立派な半イケメン!超半イケメン!(他の映画ではちゃんとイケメンらしい)

      で、確かに子どもの頃に読んだジャックと豆の木の単純な映画化じゃなかった。巨人は確かに怖い。そして謀略によるサスペンスなども面白い。ちゃんと見ごたえのある映画になってた。特に終盤の迫力とやべえどうなっちゃうん感にはドキドキいたしました。絶妙な「期待しないで観たら面白かった」感なので、なんだか得した気になりました。

      でもアレよね、橋の攻防については、あんだけやったらそもそも木造の橋は砕けちるよね。
      | 映画 | 21:54 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      ザ・マスター
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        いやいやいや。凄い映画でした。どんな映画なのか、観終わった後にそれを表現するのがすごく難しい。狂気を描いたわけでも、カルトの洗脳やいかがわしさを描いたわけでもない。救いを描いているわけでもない。ドッドとフレディの愛憎だけの話でもない。とにかく語りつくせない。妻との関係、息子との関係、救済とはなんだろう、色んなことがつきつけられて正直キャパオーバーです。

        それらのテーマの提示の自然さ、そしてそれを表現する演技の緊張感の凄まじさ。いやこういうのをどう表現したらいいんだろな。

        ホアキン・フェニックスは時々トミー・リー・ジョーンズみたいな老け方してたけどまだ40前なのなあ。フィリップ・シーモア・ホフマンとのフルコンタクトな演技のぶつけ合い、凄まじい迫力でした。一つ一つのシーンも印象的だしそれを彩るジョニー・グリーンウッドの不協和音を伴う音楽も素晴らしかった。

        自分の中で落ち着かないのでもう1回観に行ってからじっくり感想まとめたいなと思っております。


        | 映画 | 00:01 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        シュガーマン 奇跡に愛された男
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          今年の花粉症は例年より多目とは言え、30過ぎてから増えた「こんなの・・・っ はじめて・・・!」な目の辛さ。痒みももちろんなんだけど、涙がずっと止まんなくてさ。世界中の悲しみが俺に集まってきたのか!ってぐらい止まらない。いや世界の悲しみを背負うことはやぶさかじゃないんだけど、単純に目ヤニが辛いんですよね。朝起きるとALICE IN CHAINSのMan in The Boxのラストに出てくる爺さんみたいに目が固められてて開かないの。


          ホント目の周りの皮膚もただれてヒリヒリしてるし目の周りのおかげで15歳ぐらい老けて見えると言われる始末。いやきつい。でも花粉症ってこんなだったっけ?もうこれ花粉症じゃなくて他の症状じゃね?と思うようになってきた。とりあえずアレルギーの目薬じゃなくて結膜炎の目薬に代えてみることにした。そしたらちょっと・・・良くなった・・・ような?いや素直に目医者行こう。メイシャ・イコーダンテ。

          そんな辛さにも負けず、シュガーマン観てきました。JOURNEYに続いて音楽ドキュメンタリー。

          貧困の中歌われる刺激的な歌詞やどこか乾いた触感がありながらメランコリックな曲調が権力層に対する不満や反アパルトヘイト運動と結びつき、南アフリカでは50万枚を売り上げる大ヒットアーティストのロドリゲス。しかし素性はまったくわからない。「ステージ上で拳銃自殺した」「刑務所でドラッグ中毒で死んだ」などの噂だけが残っている。熱狂的なファンの二人が伝説的存在、いや都市伝説的存在である彼の素性を探る物語。

          ロドリゲスの死の真相を追究しながらの前半は、徐々に目的に近付いていく宝探しっぽさが面白い。関係者のインタビューと、彼の音楽の魅力が語られるんだが、歌詞を見ながら聴く彼の音楽は確かに魅力的。装飾がなんかダサく聞こえるものの(ってか不要な装飾が多い気がした)曲自体にはメキシコ系ゆえの哀愁があっていい。いきなり「クリスマスの2週間前に職を失った〜」とか歌われると否が応でも耳を惹かれちゃうよね。

          で、彼の行方を捜すファン二人は当然のようにレコード会社にアプローチして印税の流れを知ろうとする。UFOの真実を探求すると必ず大きな力が働いたかのように情報がシャットアウトされてしまう!という矢追純一のように、彼らは行き詰まる。ここなんでダメだったんだろな?どんなシャットアウトだったのかちょっと気になります。歌詞の中のふとしたヒントからデトロイトに向かってからはモータウンレコードの社長や関係者にも普通に会えてるっぽいしさ。

          このモータウンレコードの社長は悪役感たっぷりでこういう人が出てくると、俄然面白くなるんだが、(明らかになんか悪いことしてる感じの態度と口ぶりではあるものの)ちゃんとこうして取材に応じてるということは印税の流れを探る上で働いた大きな力はアメリカサイドじゃなくて南アフリカのレコ社によるものなんだろかしらね。

          以下ここからネタバレアリ。

          結局印税の流れの謎はわからなかったけど、サイトに出した「この人を知りませんか」HPがなんと娘に発見される!1997年つーと日本ではまだネットの普及がようやく始まった頃でまだまだ一部の人しかやってないような時代だったけどアメリカではそれなりに一般的になってたんかな。そうだっけか。覚えてない。

          そして娘に発見されちゃえばあとはもうとんとん拍子ですよね。そりゃもうそうなりますよっていう。

          でもこのロドリゲスって人、キャラ立ってたなあ。同僚も元々「あいつ変わってるな」って思ってただろうなあっていう雰囲気で。この人の飄々とした雰囲気が物語に一層の厚みを加えてる。やっぱ「そういう人」だからこそ作りうる音楽なんだろうな・・・。

          この辺から「人生の選択」というテーマが表に出てくるようになる。ここは各自が考えるべき問題だし映画の中にもちろん答えがあるわけではないけども、繰り返し流れるSugar ManやI Wonderが体に染み付いてくることもあって、ホントじんわりといい雰囲気になってくる。終わったあと一緒に観た人とこんなことを語りたいな、みたいなさ。

          ただ、映画だと「南アフリカでのツアーの後彼はまた同じ生活に戻った」みたいな雰囲気だしだからこそ「人生の選択」というテーマに重みが出る気がするけど何気に最後にさらっと「その後も30回ライブやりました」みたいな字幕出てちょっとコケた。

          でもホント良かったわ。
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          | 映画 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          ジャーニー/ドント・ストップ・ビリーヴィン
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            ジェフ・スコット・ソート脱退(解雇?契約満了?)後、ヴォーカリストの人選に困ったニール・ショーンがyoutubeで見つけたシンガーを新ヴォーカリストに抜擢!というシンデレラストーリーのドキュメンタリー。

            最初にこの映画の話を聴いたとき、他にもこういうのあったよなあ・・・と思ったんだがそうだ、JUDAS PRIESTのトリビュートバンドに在籍していたティム・リッパー・オーエンズが本家JUDAS PRIESTのヴォーカルに抜擢、というアレだ。映画の出来を見てバンド側がウンザリしたのかいつの間にか「あれはティムの話ではない」となってしまった映画、ロックスター。


            懐かしい。そういえばこれもJEFF SCOTT SOTO絡みですね。

            とロックスターは失敗したけどJOURNEYはドキュメントという形をとりました。スポットライトを当てるのはもちろんその新ヴォーカリストのアーネル・ピネーダなんだけど、彼のサクセスストーリーだけでなく、生い立ちや経歴が掘り下げられること、さらにはその成功への謙虚な態度と感謝の姿勢が素晴らしいことなどから、見ると彼の人柄を好きになってしまいます。なぜかヌードシーンも満載です。英語で話してるのに英語字幕つけられてたのなんでだろ。

            そしてJOURNEYファンとして面白かったのはツアーの裏側。ジョナサン・ケインがあそこまでヴォーカルトレーナー的な立場でアーネルを鍛えていたってのは想像しなかった。また、ニールとジョナサンによるアーネルのオーディションシーンなんかでも素人の耳とは全然違う「音楽家の耳」で聞いてるんだってのがわかってカッコよかった。

            個人的に嬉しかったのはきちんとスティーヴ・オージェリの件にも触れられていたこと。ジェフ・スコット・ソートは黙殺かよ!と思ったけどそもそもロバート・フライシュマンにも触れられていないのでオージェリパートがあっただけでも良しとしよう。

            Don't Stop Believin'て個人的にはJOURNEYの曲ですげー好き!てほどじゃなかったんだけど、この映画のラストにかかるマニラでの凱旋ライブでの歌には感動してしまった。だからこそ後半バッサリカットしないでフルで観たかったけども!

            そういや途中Open Armsで共演してるのはどこのオペラ歌手?と思ったらアン・ウィルソンでしたね。
            | 映画 | 21:02 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            魔女と呼ばれた少女
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              「紛争の続くアフリカ、コンゴ民主共和国。平穏に暮らしていた12歳の少女コモナの村も反政府軍の襲撃を受けてしまう。さらにコモナは兵士として拉致され、その際、自らの手で両親を銃殺することも強要される羽目に。やがて兵士となった彼女は、戦闘中に亡霊に導かれて窮地を脱する。亡霊が見えるコモナは、ボスからも“魔女”と崇められるようになった。そして、ある時コモナは、彼女に想いを寄せる少年マジシャンと2人で逃亡を図るが…。」

              今日もメンズデーで鑑賞。

              ストーリーとかを見ると一見「アフリカにおける子ども達の悲惨な状況」を訴える問題提起映画のようだが、映画を観てる最中にはそういう「恐ろしさを訴える」というような、能動的なはたらきかけをあまり感じなかった。出来事としてはあまりにも悲しく、描写だって悲惨なのだが、政治的な視線もあまり感じずに描かれているので自然なボーイ・ミーツ・ガール・ストーリーにも思えてしまう。ドキュメントのような生々しさ、痛々しさがありながらどこまでもスピリチュアルでファンタジックな映画だったなあ。

              アルビノの少年にアルビノの村、白い雄鶏に亡霊たちの姿と「白」が繰り返し出てくるのはなんか意味があるんだろうか。

              ちなみにアフリカではアルビノの肉・骨が呪術的なはたらきをしていると考えられている地域があるらしく、前にこんな記事を見た。


              アルビノの村は保護された人たちが暮らしている地域なんだろうか。うーむこれもまた色々と余韻の残る映画でした。


              そういえば上映前の予告で「UFO-侵略-」が流れて軽くアガッたんだが魔女の劇中でも少年兵たちがジャン・クロード・ヴァンダムに歓声あげててジャン・クロード・ヴァンダムて凄いなと思いました。

              | 映画 | 20:16 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              クラウドアトラス
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                「1849年の公証人の青年。1931年の作曲家の卵。1973年の女性ジャーナリスト。2012年の老編集長。2144年のクローン人間。2321年の羊飼い。 それぞれ体のどこかに彗星型の痣を持つ人物の数奇な運命のもとで展開される物語を同時進行で描く。」

                いつの間にかウォシャウスキー姉弟表記になっていた私たちがウォシャウスキー!な監督とラン・ローラ・ランの監督による170分の超大作。ちなみに俺のアタマに浮かんでいた「私がウォシャウスキー」はシリアルママだったことにさっき気が付きました。

                二日酔いと寝不足、そして花粉症(と友人宅の犬にやられた動物アレルギー)の三重苦に苦しむ俺が果たして3時間耐えられるだろうか・・・と不安だったが結果的にはまったく眠くなることなく快適に観ることができた。6つの物語を並行して描いているとは言え複雑なところはまったくなく、編集というか切り替えのときのちょっとしたアイディアでの繋ぎが非常に巧妙で面白かった。

                ただ、CMやそれこそ「同じキャストでの6つの物語」というところから想像する「輪廻転生をテーマにする壮大なメッセージ」みたいのは何もないのな。ただ6つの物語が並行してるだけなの。奴隷解放運動に目覚めるやつが未来でもクローン解放革命で戦うとかビミョーな絡みはあるものの、そこがメインなテーマになっている感じもしないし。んでもってなんつってもそれぞれの話も単体にしてしまうと「うーん」という感じで一番面白いのが一番CM等で扱われていない「カベンディッシュの大災難」というのが果たしてそれでいいのかという。最後の最後にそれらの話を繋げる何かがあるのかと思っていたら全部そのまま終わってしまいました、みたいな感じ。

                あとね、特殊メイクがもう違和感アリアリなんだよね。ジム・スタージェスとヒューゴ・ウィーヴィングの見てるほうを落ち着かなくさせるムリヤリなアジア人顔は特にヤバイ。ほら!やっぱお前らアジア人の顔変だと思ってんだな!と言いたくなるような顔である。いやもしかしたら「未来人」の顔なのか・・・と思ったが崩壊後の話だとみんな普通の顔してるしな・・・。ちなみにペ・ドゥナの赤毛コケイジャンもどうなのって感じだしそこまでして同じキャスト使わなくてもいいんじゃない?いいのよ、肩肘張らないで・・・本当のあなたを見せて?と会社だったら真矢みきみたいな上司が声をかけてきそうなムリヤリ感が辛かった。

                宣伝のされ方からそれこそ火の鳥のような壮大なメッセージと話を想像してしまうしそういう視点で見ると火の鳥をマネしようとした壮大な失敗作、という印象になってしまうんだけど、そもそもそういう映画じゃないのかもしれん。「人生の謎が解ける」みたいなことよりも、それこそ特殊メイク使ってでも同じキャストで6つの話作るんだい!というアイディアと編集、技法を使うことの楽しさを提示するのが目的の、むしろ実験映画として観るほうがいいのかも。

                ペ・ドゥナのおっぱいは今更ありがたみはないので久々にハル・ベリーのおっぱいを観たかったかその願いは叶わず。ってかハル・ベリーかなり歳いってるだろうに相変わらずステキなバディだった。



                | 映画 | 09:28 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                マーサ、あるいはマーシー・メイ
                0

                   
                  カルト教団から逃げてきた女の子が姉の下で暮らすようになるもマインドコントロールから抜けきれず不安定さを増していく・・・というお話。逃亡後の生活とカルトでの生活を交互に織り交ぜる感じのやつね。最近そういうのばっか見てる気がする。

                  監督いわく「トラウマを抱えた人間が社会に復帰するには長い時間がかかります。これは、ある女性がマインドコントロールから逃れようと戦う最初の2週間の物語です。」とのこと。

                  カルトとは書いてあるものの、前半はセックスリチュアルがあるぐらいで(それでも十分ヤバイか)生活自体はヒッピーコミューン的に描かれている。また、逃げ出したマーサを発見したからといって無理やり連れ帰すわけでもなく、マーサは無事姉夫婦の別荘で暮らせるようになる。

                  教義の強要であったり暴力による服従というのもあまりない。ただ、それらに共通する何か強い力というか方向付けのパワーみたいのは感じ取れるのだがそこまではっきり描かれているわけではない。上記した監督のコメントを踏まえるとマーサはマインドコントロール下にあるわけだが、そこの過程はよくわからない。強いて言えばリーダーのちょっとした言葉であったり歌であったり。マインドコントロールというよりもある事件によるショックが彼女にトラウマ反応を引き起こしているように劇中では見える。もちろんそれがないなんて言えないわけだけど。

                  なぜマーサがその集団の元に向かったのか、その点は書かれていないが、その後の姉との関係などから元々孤独感と不安定さを抱えていたんだろうなというのは読み取れる。その元々の不安定さとトラウマ体験、さらには姉夫婦宅でのなじめなさなどが彼女をどんどんおかしくしていったのではないか・・・

                  みたいなね、精神科医がすべきアセスメントを素人がするのはよくない!そういう問題じゃないの!その不安定なマーサのコミューンでの生活、そして姉夫婦とのスレ違いの中での閉塞感(それは姉夫婦にとっても)の空気がとても痛々しく生々しい。何かあるときのドローンぽい弦楽器の響き方が鋭い。

                  オルセン姉妹の妹(って結局オルセン姉妹か)は立派なオッパイを持ちつつ「何そのギリギリで大事なところを見せない日活ロマンポルノ演出は!」の連続でこちらをモジモジさせてくれますが、中盤「今まであんなに隠してたのはなぜ?」というぐらい普通に出してます。いやあれ本人じゃないのかな・・・顔と同時に映さなきゃいいみたいなやつなんだろか・・・そんなモヤモヤをかき消すラストの余韻は尋常じゃない。何!なんなの!という感じ。

                  あまりに余韻を持て余したので帰りにバッティングセンターに行ってしまいました。そんな映画。
                  | 映画 | 16:59 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  横道世之介
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                    吉田修一の小説ではパレードと並んで大好きな横道世之介。パレードは別に映画化されたからって観に行こうとは思わなかったんだけど、この横道世之介は評判も良かったので観に行って来ました。今日は東京は午後から風がアホみたいに強くなり、空が黄色く染まっていて黄砂かな?と思っていたら「黄砂ではなく煙霧」という気象庁の発表があったり、それに対して電車の中で「黄砂と言わないのは反中国感情を刺激しないため」みたいな話すオッサンがいたりとなかなかカオスな日でありました。

                    そんなわけで原作に思い入れが強い作品だったんですが、ちゃんと面白かった!各キャラクターの魅力が凄く活かされていたキャスティングで、特に吉高由里子はハマり役だった。んでもって高良健吾も良かった。

                    俺も666と書かれたギターケース一つ担いで東京に出てきた身なので、あの荷物も何もない自分の部屋に最初に入ったときの高揚感と「東京」というイメージから導き出される得体の知れない「隣人」という存在への不安など、あの雰囲気がどんぴしゃで感情移入してしまう上に、舞台となってる大学も母校だったのでノスタルジーというスパイスが効きまくっていたかもしれません。教室の風景や加藤と弁当食ってた場所とか20年前の記憶がありありと蘇ってきて胸キュンでした。

                    ちなみにこの横道世之介は87年設定。俺が東京に出てきたのは93年なのでズレは大きいんですけどね。俺は最初に住んだのは成増。引っ越してきて最初の日の夜に下の階で凄まじい勢いでドアが叩かれてて「開けろコルァアアアア!!!」という叫びが聞こえたり、同じ階のとある部屋に証明写真で撮ったチンコ写真とか変な写真が数日に渡って新聞受けに入ってるなと思ったら最終的に大量のウンコが投入されてたり(その部屋は当時の所謂コギャルが住んでた)と住んだ場所も悪かったのかもしれないけど東京の恐怖(と変なワクワク感)をさんざん味わったのを思い出しました。いやそういう映画じゃないですけどねコレ。

                    要領は悪いけどお人よしで、どこか人に好かれる魅力を持った人物・・・というのは別に新しいキャラクターなわけじゃないし話の中で大きな出来事があるわけでもないのに、少しずつ好きになっていってしまう。その絶妙なキャラクターを原作は見事に描いていたんだけど、映画も高良健吾との相性も合間ってその辺の魅力は損なわれていない。それに加えて「少しずつ成長していく感じ」も画面に良く表れていて良かったなあ。

                    原作はナレーションというかセリフ以外の部分が時折ちびまるこちゃんのナレーションぽくもあり、それが映画でも使われてたら結構辛いなと思っていたんですがそれはナシ。その分加藤の告白の後の世之介の態度がどっからきてるのかとかの説明はハショられてるわけですが、それで物足りなくなるわけでもなかったのはきちんと世之介ならそうかもな、という描き方ができてたからなんだろうなあ。

                    残念だったのは原作で俺が好きだったスナックで世之介が怒るとこがバッサリカットされてたところ。他にも小説だからこそ描けている世之介の魅力も沢山あるので映画を観て気に入った人は是非原作も読んでください。

                    ツッコミどころとしてはとりあえず皆さん「とても35歳に見えない」ってとこですね。池松壮亮君の35歳はやはりムリがあったし吉高由里子も。そう考えるとブルーバレンタインの二人は凄いなやはり!
                    | 映画 | 21:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    機動戦士ガンダムUC episode6 宇宙と地球と
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                      二日連続のピカデリー。ほんとはジャンゴよりこっちを先に観たかったのに日曜分はあっという間に完売してたので月曜に。会場限定プラモ残ってて良かった。今回ブルーレイ高いなー!と思ってたらボーナスディスクが付いてるんですね。

                      経済的には自立できるはずのコロニーをいったん地球から切り離し、地球にある種の経済制裁を与えることで対等な立場を引き出そうというフル・フロンタルのサイド共栄圏構想を「希望が見えない」「本当の人類の革新ではない」というモヤッとした論で切り捨ててしまったミネバさま。いやフル・フロンタルが言ってるのはザビ家やシャアのような「戦争による独立」ではなく「政治でなんとかする」という意味で一番まともかつ平和的な策じゃない?「仕返ししたいってやつ出てくるかもじゃん!」というのもそりゃそうかもだけど、というかイマイチ説得力がない。もちろんこのサイド共栄圏が彼の本音であるかはわからないけれど、「ハードル上げてたクセに何それマジつまんないんだけど・・・」と一蹴するなんてやはり武闘派ザビ家の血を継ぐ女だぜ!

                      今回も例によって戦闘中なのに真剣しゃべり場始まったりしていいからとっとと撃ち殺してしまえ!と思いながら見てきましたが、そういう毎度のお約束ツッコミはおいといてもおもろかったなー。最終話に向けて色々なことを整理し、高めていく感じが良かったです。もうちょっとアンジェロの回になるかなーと思ったけどそうでもなかったな。リディはどんどん逆恨み感強まってって堪え性のないおぼっちゃま性があふれ返ってます。


                      あと、フル・フロンタルの「いつか私と同じ”絶望”に突き当たることになる」なんつーセリフも含めて、イベント・テレビで放映された朗読劇もちゃんと話が進んでいく上で重要な設定になってんだな。

                      そして最終エピソードはなんと来年春。足掛け5年のシリーズになるわけですね・・・
                      | 映画 | 22:29 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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